なくならない看護師の「犯罪」

  • 2012/03/21(水) 20:03:45

看護師だった男性が在職中に
「ナースコールが鳴るのが嫌」という理由で
無断で鎮静剤の点滴を患者にしていた、
というニュースは、
全国的に報道されているので
ほとんどの方がご存知かと思います。
ネット上のソースとしては以下のようになります。


医師法違反:元看護師書類送検 三田市民病院、薬剤管理を見直し 院長らが陳謝 /兵庫
毎日新聞 3月20日(火)14時53分配信

 三田市民病院に勤務していた元看護師の男(34)=丹波市=が、無断で持ち出した鎮静剤を入院患者に投与した疑いで書類送検されたことを受け、病院側が19日、記者会見を開いた。佐野博志院長は「(男が)在職中にこういった行為をしたことを申し訳なく思う」と陳謝し、薬剤の管理を見直したことを明らかにした。
 市民病院によると、男が持ち出したとみられるのは、鎮静剤「ドルミカム」のアンプル2本。昨年5月に院内のスタッフステーションで保管していた鎮静剤を患者に投与しようとしたところ、前日より数が減っていることに職員が気付き、三田署に被害届を出した。麻薬や向精神薬は鍵がかかった場所に保管していたが、鎮静剤については、患者へ投与するために薬局からスタッフステーションに移した際に、鍵を掛けずに置いていたという。
 県警の調べに、男は「夜中のナースコールが頻繁で、患者を眠らせたかった」などと話しているが、市民病院によると、持ち出された鎮静剤は、心臓や呼吸器に異常がある人に投与すれば危険な場合があるという。病院側は「どの患者に投与されたかは、把握していない」としている。
 再発防止のため、市民病院では昨年7月から、その日のうちに使わなかった薬剤はスタッフステーションから薬局へ戻し、麻薬以外も鍵付きの棚に入れて保管するなどの対策を講じているとしている。【加藤美穂子】
〔阪神版〕

3月20日朝刊


ドルミカムですよドルミカム。
自分の中では全麻の時に側注からいく薬っていう
イメージが強いんですけど。
まぁ薬品の管理体制がどうのこうのって書いてますけど
確かにそこもずさんだったのはずさんだったんでしょう。
でも、鍵がかかったところに保管したからといって
夜勤する人は鍵開けれますし、
使おうと思えば使えてしまうわけですよね。
本質的にはやっぱり看護師の人間性なんだろうなと思います。

看護師が逮捕されるという事例はなかなかなくなりません。
看護師が罪を犯して逮捕されるというケースには
大きく分けて2つのパターンがあると思うんです。
ひとつは、自分は罪を犯しているという自覚がないのに
罪に問われてしまうというケース。
結果的には無罪になりましたけど
患者さんの爪を切って傷害罪か何かで逮捕されたというケースが
分かりやすいかと思います。
注意義務があるということを知らずに観察を怠って
逮捕されるというのもどちらかというとこっちに入りますかね。
これはある意味致し方ないのかなと思うところもあります。
そしてもうひとつは、悪いことだと自覚して罪を犯すケース。
これはもう同情の余地はありません。
今回のこの鎮静剤のケースもそれです。

さらにこの男性看護師は、
それ以前に患者を殴って逮捕されています。
鎮静剤事件が早く分かっていれば、
この患者を殴った事件は回避できたかもしれない。
もっと言えばこの看護師の人間性を見抜けていれば
この事件2つとも回避できたかもしれない。
もうちょっと早くこの看護師の歪んだ人間性を
発見できなかったのかと思ってしまうわけです。
院内での倫理教育を徹底すればよかったのではないか、
という意見も出るかもしれません。
でも恐らく、院内で倫理教育をしたところでこの看護師は
聴く耳を持たなかったのではないかと思います。
患者さんを殴ったり、だまらせるために鎮静剤を投与したり、
ということが平気で出来てしまっている時点で、
看護という仕事に対してやりがいを感じていなかったでしょうし、
その日その日をしのげれば給料はもらえる、ぐらいの
気持ちでしかなかったのではないかと推察します。
しかも34歳という年齢。
そこからなかなか人間性をどうにかしろ、というのは
厳しい話なのかなと思ったりもします。

それまで何年看護師として働いてきたのか分かりませんが
今回のエピソードまではいかないにしても
それに似たようなことはしてきてるような気がするんですよね。
いきなり患者さんを殴ったり、とかいう行動にでるくらい
人格が変わるということは考えにくいです。
今までも何かしら危なっかしいことをやってきてたんじゃないかと
推察するんです。
それに周りは気づかなかったのか、
はたまた気づいていたけど指摘してこなかったのか。
その辺りは全然分からないですけど
何かしらどこかで指摘するなり何なりして
食い止めることができたのではないかと思ってしまうわけです。
その辺りは上司の資質であったり病院・病棟の風土であったり
いろんな要因が絡んでくるので何とも言えませんが、
こういう事件が二度と起きないようにするためには
薬剤管理とかの再発防止策だけでは足りないような気がします。

自分も含めて、改めて自分の倫理観は本当に適切なのか、
問い直してみる必要があるでしょうし、
周りにそういった資質を疑われるような人がいたら
きちんと注意できる勇気を持つということも
大切なんだろうなって思います。